2015年6月27日土曜日

レッサーパンダの「渝渝(ユーユー)」が出産しました

 6月26日夕方、レッサーパンダの「渝渝(ユーユー)」が放飼場で出産しました。
 残念ながら生まれた子どもは死亡していました。
 
 交尾期である2~3月に入っても、「渝渝(ユーユー)」と「チャーミン」はじゃれ合うなど発情期の行動も見られず、交尾の確認もできていなかったため、今シーズンの繁殖はあきらめていました。
 出産のための産室は準備していたものの、巣材を運ぶこともなく食欲の変化もなく、出産当日は普段通りに放飼場に出ていました。まさに突然のできごとでありました。

 さらにもう1頭出産する可能性もあると考え、すぐに「渝渝(ユーユー)」を寝室に隔離しました。
 そして27日の朝、産室の中に1頭の子どもを確認し、「渝渝(ユーユー)」がしっかりと子に寄り添っていました。

 このような変則的な出産となった中で、順調に子育てが出来るのか予断を許さない状況です。
 今後は、「渝渝(ユーユー)」が落ち着いて育児できるように寝室で隔離をし、子育てに専念させていきたいと考えています。

 また、隣の放飼場で過ごしている「栃(トチ)」ですが、昨年に引き続き交尾を確認してますので、現在寝室で出産準備のため展示はしておりません。こちらもどうか楽しみにお待ちいただければと思います。
出産した「渝渝(ユーユー)」

 
 

2015年6月24日水曜日

天売島のネコが来園しました

 天売島(北海道・羽幌町)では、生息するウトウやウミネコなどの海鳥の繁殖地にネコが出入りをし、ヒナや卵を襲い、生態系に影響を及ぼしていることから、昨年度から、環境省や羽幌町が協力し、島内にいる約200~300頭のネコの捕獲に取り組んでいます。捕獲したネコは避妊去勢し、馴化(じゅんか:人に慣れさすこと)して里親を探し譲渡していく計画です。

 旭山動物園では、この活動について羽幌町、環境省と共同でパネル展を開催し、野良ネコをとおして野生動物と人の生活の関わりについて考えてもらいたいと考えています。

 この活動の一環として、旭山動物園でも、捕獲した野良ネコの馴化に協力していくこととなり、6月23日に、天売島で捕獲されたネコ2頭がこども牧場に来園しました。
 
 今後はこども牧場において、馴化を行い、同時に人慣れさせるために来園者の近くで展示していく予定です。
 現在は、ガラス越しに馴化の様子をご覧になることはできます。

 馴化終了後、環境省や羽幌町と協議を行い、里親を探していくことになりますので、譲渡の方法、時期に関しては未定になります。

今回来園したネコ

今回来園したネコ

2015年6月13日土曜日

エゾユキウサギが出産しました

 6月10日に、北海道産動物舎で過ごしているエゾユキウサギが出産しました。

 エゾユキウサギは巣を作りません。赤ちゃんは生まれたときすでに毛も生えていて目も見えています。落ち葉や木の陰に身を隠し、親は側にいません。一日数回の授乳で育ちます。
 赤ちゃんの毛の色は、周りの土や落ち葉などの色と同じ色なので、彼らの生きるための戦略がよくわかります。

 よーく目をこらして隅々まで探してみてください。

エゾユキウサギの赤ちゃん

2015年6月10日水曜日

トナカイが来園しました

 6月4日に釧路市動物園から動物交換でトナカイが来園してきました。旭山動物園でのトナカイの飼育は、2008年以来7年ぶりとなります。

 今回来園したトナカイは、オス1頭(2014年うまれ)とメス2頭(2005年・2007年うまれ)の3頭になります。
 展示場所は、おらんうーたん館横のワピチの場所で、ワピチと同居しています。

 現在のトナカイの状況は、冬毛から夏毛に換毛中で、角も伸び始めている状態です。
 トナカイはオスとメス両方に角があり、角の大きさや形に違いができてきます。これからどのようになるか楽しみです。
 
 ぜひ、トナカイをご覧に足を運んでいただければと思います。
来園したトナカイ3頭




2015年6月9日火曜日

エゾシカが出産しました

 6月6日午後0時30頃、放飼場の橋の下でエゾシカが出産をしました。母親は「ペペ子」です。

 「ペペ子」は出産後、赤ちゃんの体をなめ、立ち上がるまでしっかりと側で様子を見ていました。その後、赤ちゃんの授乳も確認でき、順調に現在も成育しております。

 エゾシカの赤ちゃんは、すぐに親について歩くことはなく、授乳の時だけ親について歩きます。
 それ以外の時間は色々な場所でじっと隠れて過ごします。

 エゾシカの森に立ち寄ったらぜひ赤ちゃんを探してみてください。木の陰や岩の陰にひっそりと隠れています。見つけた際は、温かい目で見守ってください。

岩の陰に隠れているエゾシカの赤ちゃん